天才声優・関智一さんの全出演作レビューを目指すブログ

天才声優・関智一さんの声と演技に惚れ込んでファンになった私が、デビューから現在に至るまでの関さんのあらゆる出演作品の感想を述べることを目指す無謀なブログです。

AD-LIVE2017 関智一×羽多野渉

(ネタバレあり。ド素人・新参ファンの感想なので、的外れなことを言っているかもしれません。ご容赦・ご笑覧ください。)


AD-LIVE2017 関智一×羽多野渉

2017/舞台

鈴村健一さんがプロデュースする、声優によるアドリブ芝居プロジェクト「AD-LIVE」。
基本的に、一舞台につき二人〜三人の声優が出演し、即興芝居の掛け合いで物語を紡いでいく。2020年6月現在、2015〜2017の3年分がU-NEXTで配信中である。

普通のアドリブ劇と異なるのは、「アドリブワード」の存在。アドリブワードとは、一般から事前に募集した言葉や文のことで、内容はなんでもあり。演者は、1枚につき1つのアドリブワードが印刷された紙が詰め込まれたカバンを持って舞台に立ち、劇中で適宜そこから1枚ずつ紙を引く。引き当てた言葉は、台詞として必ず使わなければいけないルール。
この「AD-LIVE2017」では「ヒミツ」がテーマで、前年までとは大きく異なる構造になっている。

以下に、ブルーレイディスク付属のブックレットから一部引用して、「AD-LIVE2017」の仕組みを記してみた。

○メインキャストの二人が、それぞれのヒミツを抱えた状態で物語がスタートする。そのヒミツを明かすか明かさないか、明かすならどのタイミングなのか、などはキャストの自由。
○メインキャストに知らされているのは、自分が演じるキャラクターの基本設定とそれぞれが抱えるヒミツ、二人の関係性、結末の行動のみ。 台本はない。相方の演じる役や、詳しい舞台設定などを知ることはできない。事前に、二人の関係性だけが一般公開される。
○あらかじめメインキャストに伝えられたヒミツだけでなく、物語の進行と共に舞台上で新たなヒミツ(=設定)が明かされる。キャストはそのヒミツを組み込みながらストーリーを紡いでいくことになる。
○彩-LIVE(いろどりぶ)と呼ばれる共演者たちが登場する。演者は事前に発表されるが、誰がどのような役で出演するかは舞台上で初めてわかる。彩-LIVEはメインキャストの知らないヒミツも把握している。彼らの芝居も即興で行われる。

(引用&参考:AD-LIVE2017 ブルーレイディスク付属ブックレット)


関さん 45歳


昼の部

役名 パンダ
年齢 不明
役の属性 W主人公の一人。
役の職業・所属 地球所属の宇宙船スターライナー号キャプテン。
(※船名は関さんの即興と思われる。スターライン号とも。)
役の性格・背景 作戦の本当の内容を知る二人の乗組員のうちの一人(もう一人は副リーダーのコンドル)。途中から黒い羽を装着させられた。地球人とバード星人のハーフであり、興奮すると羽が生えると自称している。幼い頃、怪我をして地球に不時着したギロッポン星人「イッチョウメ」を助け、彼と交流を深める。イッチョウメの死後、ギロッポン星有事の際には命を賭して救援することを決意。そのイッチョウメこそ、ギロッポン星のスパイ、コウモリ・アゲハチョウ兄妹の父親であった。
声のトーン、演技の雰囲気など ほぼ関さんの地声?
舞台音響チーフ 長崎明夫
共演者 羽多野渉、砂川禎一郎、廣瀬詩映莉、猪狩敦子、辻本耕志
原作 なし


乗組員の中に潜むスパイは誰なのか、誰と誰が仲間で、それぞれどんな目的を持つのか……。謎が謎を呼ぶ展開だが、終始愉快にわちゃわちゃしている。実は2陣営のスパイがいたというのが面白い。下ネタ多目。「生命維持ドリンク」にペッペする関さん、ヒドい〜(笑)


序盤で突然噛み噛みになってしまった砂川さんの肩をぽんぽんする関さんに、ちょっとほっこり。砂川さん、自分がやる予定だった最初の説明を、そうとは知らない関さんが持っていってしまったので動揺したんだとか。


舞台中何度も、彩-LIVE(いろどりぶ)の猪狩さん演じるアゲハチョウを自分の彼女という設定にしようとした関さん。猪狩さんは毎回断固として拒絶していたが(笑)、最終盤にてギロッポン星のスパイであることを明かした後、「情報を探り出すためにイイ関係になった」と、パンダと付き合っていたことを認めた。


最初コウモリはアゲハチョウがギロッポン星の仲間という事実を知らない様子だったのだが、波多野さんがアドリブワード「シスコンになる」を引いたせいで、最後には二人が兄妹である設定に……。何年も前に生き別れて互いに現在の顔を知らなかったけれど、途中で気づいた……とかなのかな(笑)


最後に自らのキャラ設定を余さず回収した関さんの姿に、波多野さんは「美学を感じた」とのこと(オーディオコメンタリーより)。同感である。


この昼の部では、事前に関さんと波多野さんに伝えられた宇宙船の任務の内容が、それぞれ異なっていた点がミソ。ヒミツ開封式で「エンディングの行動」(=「ホシを救い、握手をする」)を見た二人は口をそろえて「いい話」と言ったが、その時二人の頭の中では全く違ったストーリー展開が予想されていたのだ。
任務の本当の内容(=「ギロッポン星を狙う敵をミサイルで撃墜する」)を知っていた関さんは、「スパイ出現などの困難を排してミサイル発射を成功させ、ギロッポン星を救うことができた」というエンディングシーンを思い浮かべていただろう。たしかに、普通にいい話である。
対して、「ギロッポン星をミサイルで破壊する」という誤った作戦内容を教えられた波多野さん。自らの演じるコウモリは「ミサイル発射を阻止しようとしているスパイ」であり、キャラクター設定には「訓練の過程で乗組員たちとの友情が生まれてしまった」との文言もある。ラストシーンが「ホシを救い、握手をする」であると知った瞬間、波多野さんの脳内には「ミサイルの発射阻止に成功。スパイであることは明らかになってしまうが、乗組員たちはコウモリとの友情に心を動かされ理解してくれた」というようなストーリーが浮かび上がったであろう。これも間違いなくいい話だ。
このように、主役二人が相反する着地点を目指しながら物語が進行していたのだ。まさしく、彼らの演じるキャラクターが異なる思惑を抱いているのと同じように。これは面白い試み!



夜の部

役名 安倉仁(あぐら・じん)/ノルテ
年齢 45歳
役の属性 W主人公の一人。
役の職業・所属 主夫/地球の防衛者(地底人)
役の性格・背景 地底から来た地底人。自分たちの住みかである地底と表裏一体の地上の平和を守るため、パートナーのメリディエース(大地千香)と共に地上に派遣された。迫害を避けるため、正体は隠している。
八王子にある超高層マンションの上層階にメリディエース及び自身の母親と同居しながら、地上の防衛活動を行っている。メリディエースとは、任務上だけでなく私生活においてもパートナーである模様。本人の言によると、主夫として彼女をサポートしている。料理が得意。
ブルーレイディスク付属ブックレットによると、地底人は女性だけが巨大ヒーローに変身して戦うことができる。劇中の描写を見る限り、女性が変身及び戦闘する力の源となる「マグマパワー」を溜めることが男性の役割であるようだ。
声のトーン、演技の雰囲気など ほぼ関さんの地声?
舞台音響チーフ 長崎明夫
共演者 砂川禎一郎、廣瀬詩映莉、小山めぐみ、辻本耕志、渋木のぼる
原作 なし


めちゃくちゃ面白い。オススメ。
昼の部も楽しいが、個人的には夜の部の方がもっと好きだ。関さん波多野さんが二人きりで舞台にいる時間が長く、二人のアドリブ芝居をより堪能できるのだ。長い間自分たちだけで場をつながなければならなかったお二人は大変だったようだが……。
引いたアドリブワードも昼の部よりはるかに多く、楽しい。それでいて、演劇っぽい感じがちゃんとするのが凄い。アドリブワードを自然な台詞に仕立て上げちゃう関さん、ホントさすが!


アクの強いギャル(なぜか90年代のガングロメイク)を演じた廣瀬さんの怪演が見事だった!関さんが人にいじられる姿、新鮮だった(笑)
素人目ではあるが、廣瀬さん、昼の部も夜の部も生き生きされていたように思う。すごいなぁ。


それまでマッドサイエンティスト風の甲高い声を発していたのに、アドリブワード「ダミ声」を引いた波多野さんに「ダミ声で喋ってくれるか!」と言われ、即座にダミ声に切り替えてみせた渋木さん。観客から満場の拍手!


ドクター芹沢が乱入したシーンで、砂川さん演じる弱井に「弱井さん」と後ろから呼びかける関さんだが、奇声を発して歩き回る芹沢に気を取られていたのか砂川さん気づかず。関さんが何度声をかけても反応がない。ついに、笑いながら砂川さんの肩を叩く関さん。「えっ」と振り返る砂川さん。
なんだか微笑ましくて、このくだりが結構好き。こんなアクシデントも、アドリブならではで面白いと思うのだ。


「詳しくはwebで」、笑った!神引き!
関さんお得意の銭形警部のモノマネ、いつ聞いてもお見事!
クライマックス、連続してアドリブワードを叫びながらポーズを決めまくる関さんが可愛い!叫ぶ前に喉を潤すためか麦茶をつごうとしていた関さんだったが、メリディエースに「早く!」と催促されてしまい、お茶を飲むことはできず……(笑)
ラストの波多野さんとのハグ、気持ちがこもっててグッとくる。こういうところホント素敵だよ〜!


この舞台を見て、関さんって凄いと改めて感じた(波多野さんも十二分に凄かったと思うけど……)。
コメンタリーで波多野さんが言っていたことだが、「共演者や観客に気付かせずいつのまにかアドリブワードを引いていて、絶妙なタイミングでうまく芝居に生かしてしまう」って、名人芸だな……。AD-LIVE出演初めてなのに……。
突発的に起こる様々なイベントに瞬時に対応して舞台上を(舞台の外も(笑))あっちへこっちへ動き回り、彩-LIVEの人々に絡んだり波多野さんをいじったり、ばんばんアクションを起こしていく姿、さすがヘロQ座長!
画面で見ると、すごい汗をかきながら演じていたのがよくわかる。お疲れ様でした。